令和7年の初糀

今朝、今年の初糀ができました。

毎年ですが、「よい糀ができたかしら?」と緊張の瞬間です。2018年から始めて8年目。年々つくる量が多くなって今年は60キロの糀を仕込む予定です。
1日2キロほどのお米を浸水して20時間後、ザルにあけます。蒸し器に移し、よい加減に蒸し上がったら種きりして切り返したり、糀蓋に盛ったり…。そうして出来上がってくるのは、浸水から3日後になります。

年が明けると、どうしても糀のことが気になって、今年は三ヶ日のうちから始めてしまいました。1日でも早く仕上げて、みなさんとお味噌づくりができますように。

お店は8日水曜日から営業をはじめます。ランチも数は少しですがご用意して。ただ、天気予報には雪ダルマがずらーっと並んでますので、ゆるく始める予定です。

「健康に気をつけて、この一年、元気にランチをお出しすること」

大きな目標ではありませんが、今年も変わらない目標でスタートします。本年もオリゼをよろしくお願いいたします。

晩秋の小雨ふる日のお食事会

暑く長かった夏、そして束の間訪れた短い秋。紅葉は例年より半月は遅く、染まったと思ったらすぐに散るのでした。庭のオトコヨウゾメだけは少しずつゆっくりと色をつけ楽しませてくれています。ここ数日雨がちの中で迎えた週末の土曜日、11月23日。今日はちょっと早い忘年会ということでご予約いただき、実家で使っているお膳でお出ししました。

ふだんは季節のお野菜など、植物性のものが中心ですが、ご希望でお肉やお魚のお料理も。

オリゼの定番・車麩のフライ、焼畑の赤かぶを柚子昆布和えにしたもの、三刀屋在来のホクホクとした里芋の練りゴマ和え、GOOD LIFE FARMのミックスサラダにプレコーチェ、ブロッコリーを使ったオムレツ、そしてふだんは使わないお肉やお魚も加え、15種類くらいの品をつくりました。めずらしい地元産のラフランスのワインコンポートには、夏にいただいたバニラビーンズも使ってます。
この時期は季節の野菜や果物がたくさん! 渋滞ともいえるほどで、あれこれ欲張ってたくさんつくりたくなります。

11月23日は勤労感謝の日。また「晴れの特異日」としても知られますが、今日は小雨が続くなか、ときおり雨脚も強くなる日でした。

ブルーベリーの記憶

夫が仕事でお世話になっている八川農園さんのブルーベリーを摘ませていただきました。
今年は雨が少なかったので甘味がのっているとのことです。

持ち帰った5キロ以上もあるブルーベリーをきれいにして冷凍したりジャムにしたり。
しばらくはスイーツにブルーベリーのケーキなど登場します!

そういえば、その昔、義姉がつくってくれたロールケーキ。生クリームにブルーベリーとブルーベリージャムが入っていて、とてもおいしかったな、と、思い出しました。
(いや、この記憶あってるのかな?)
もう少し涼しくなったらつくってみようと思います。

カニパーティの時間

夏は過ぎたようで、ただ秋とも言えないような毎年この時期。わたしの誕生日と帰省に合わせて、義姉が高津川のツガニを大量に買いこみます。実家で、『カニパーティ』が開かれるのです。

5キロもの生きたカニを、2つの鍋で雄と雌にわけて蒸しあげます。うまく段取りして息をあわせないと、カニが逃げ出して大騒ぎ、という一幕もあったりします。
夜には、食卓に新聞紙を一面に広げ、ひたすらカニのみを食べ続ける晩ごはん。他所のお家のことはわからないけど、このスタイルはわたしがこどもの頃から変わりません。
亡くなった父はツガニが大好きで、晩夏から秋祭りの頃まで、年に2、3度そんな日がありました。大きなカニの爪や卵がいっぱい詰まった雌カニを、父がわたしたちにすすめてくれ、食べていたのを思い出します。毎年同じ話だけど、そんな父の思い出話をしながら食べるカニは、格別美味しいし、みんながそろう良い時間となっています。

昔食べていた頃より、年々カニは小さくなるけど、思い出とともに、こんな時間がこの先もずっと持てるといいな。

今日、事務所で見つけた古い社員名簿に、若い頃の父の写真。そして、扶養のところにあるわたしの名前と18歳という年齢。確かにアレもコレもあった、そんな頃。

夏の終わりに

5年来の親友家族と海をまたぐ旅をしたり
毎年だけどギリギリで梅を干したり
マダムのお宅でとびきり美味しい手料理をご馳走になったり
読書をしたり
平田本陣で樋野さんの展示をみたり
盆帰省して又甥っ子たちと戯れたり
母や姉妹とグラントワに出かけたり
林間学校的にちょっと仕事をしたり
久しぶりのイタリアンレッスンに参加したり
今年の夏は暑さを言い訳に
夏休みをたくさん取って
やりたいことをたくさんしました。

人生とっくに折り返しなので
無理なく楽しく健康に毎日を過ごしていきたい。

夏だけどもう空は秋

令和6年の梅仕事

8月8日。遅くなりましたが、今年も梅干しができました。どこも梅が少なくて入手が困難でしたが、無事にできてホッとしています。そこで、ちょっと振り返り。

今年は、5kgほどを6月下旬から小分けにして塩漬けしはじめました。塩分濃度は18%。記録をみると、6月18日から23日まで4回にわけてます。小分けにしすぎたせいか、暑すぎたせいか、途中産膜酵母が表面に出てきて少々焦りました。膜をとりのぞき、焼酎を少し加えました。

7月22日に紫蘇とり。裏の畑から400gをとってきて塩80gで揉んで梅と漬けました。
とってきた紫蘇は、まず一枚ずつ葉を外して洗って汚れを落とします。次にサラダスピナーで水を切り、袋に入れ塩で揉んでを、2度繰り返し、灰汁を出す。最後に、上がった梅酢と合わせ、発色させて容器に戻し、着色となります。

我が家の梅干しは他所よりのんびりです。毎年この工程を待ちきれず、梅漬け用に売っている赤紫蘇に手が伸びそうになるけど、ここまで待って紫蘇を刈り取るところまでやってしまえば、案外あとはすすすーっと運びます。
だいたいに裏の畑では紫蘇がとれるのが遅いのですが、今年はまだ早いほうかもしれません。摘んでいるときにご近所のおばあさんとお話ししましたら、このあたりでは紫蘇につけるのは同じような時期だとのこと。お店ではもっと早くから出回っているのですが、近隣でも平野部のことで、ちょっと山がちになる木次のこのあたりでは、7月下旬からでよい、というかそれしかできないのです。

梅の種類も干し方も、どうやら関東中心のやり方が書籍やウェブでは広まっているようで、地域ごとに異なる、その地ならではのやり方に目を向けていければと思いました。それが理にかなっているのですから。

土用干しは4日間。
8月5日:土用干し1日目 9時〜16時 梅酢に戻す
8月6日:土用干し2日目 8時半〜 一晩そのまま干す
8月7日:土用干し3日目 8時半〜 一晩そのまま干す
8月8日:土用干し4日目 8時半〜12時 干し上がり→保存缶へ

土用干しを始めたら、それまで連日晴れだったのに、急に曇りの日が多くなるというよくあること。ただ、湿度は下がって十分干せました。8月7日は立秋。夕方になって、急に秋の風を感じ、不思議な思い。ともかく、無事にできて安心安心。

 

樋野由紀子 手織り布展

『樋野由紀子 手織り布展』。盛況のうちに、本日終了いたしました。ありがとうございました。

会期中、何度も足を運んでくださったお客さま。いいものが買えたと早速に飾っておられる写真を見せていただいたお客さま。たくさんのいろいろな方と、作品を前に感じることを話したり、樋野さんから素材や織り・染めについて教わったり、オーダーについて相談したり……。毎日が濃密な時間でした。最初は長いかなと思っていた9日間の会期も、月並みですが終わってみればあっという間。本当に楽しい日々でした。

樋野由紀子さんは、ふだんは工房に籠る日々。糸染めから織り仕立てまで、黙々と作業に向かわれています。ただこの会期中は、毎日、十六島から通ってこられました。たくさんのお客さまとお話しされたことで、次の製作に向けてパワーをもらわれたのではないかと思います。

オリゼでは今回で4回目となる展示会でしたが、毎回、違う作風を見せてくださる樋野さんの努力を想います。次回はどんな樋野さんに会えるかな?と楽しみにしつつ、また企画したいと思っております。

ご来店いただきましたみなさま、DMを置いてくださったお店さん、ありがとうございました。

樋野さんの作品が、みなさんの毎日を、楽しく豊かなものにしてくれますように。