梅干しをつけて10日

塩漬けした梅の容器に水があがってきました。

少しばかりの梅干しですが、6月28日に第一弾の塩漬けをしたものです。気に入っているレシピは『暮しの手帖』別冊自家製レシピの綴込み付録で藤巻あつこさんのもの。調べたら10年前のものですが、とても美味しくできるのです。

今年もこの冊子に助けてもらいながら夏には美味しい梅干しを完成させたいです。

令和5年の笹巻き

6月4日。『笹巻きの会』を開催しました。

笹は大きな葉、真ん中の柔らかい葉、軸になるところと仕分けをします。「はだこ」と呼ばれる柔らかい葉で団子を包んで3枚の葉で巻きもう1枚で全体を巻いてい草で巻き止めます。初めは難しくてなかなか上手にできませんが巻いていくうちに「もっと巻きたい!」欲求が出て、どんどん上達していきます。

巻くのは手間のかかる仕事ですが食べるのは一瞬。出雲地方の方にとってはこの時期に食べる笹巻きは懐かしさも相まって余計に「美味しい!」と感じるものなのかな、と思います。

最近は「笹巻き」そのものが売ってあったり笹もスーパーに売られているのを見ることがあります。みなさん口々に「笹をとりに行くのが大変!」とおっしゃいますがそれも含めての楽しみとして続けて行ってもらえるとうれしいです。ご参加の方に「おばあちゃんところでは米粉から挽いていましたよ!」と伺い、そこまでできたらすごいなーと思いました。

ご参加下さいました皆さま、毎年講師をつとめてくださる伊藤僚子さん、ありがとうございました。

まだまだ笹が取れる季節なのでおひとりでお友達とご家族でぜひ巻き巻きしてみてくださいー。

初夏の風ふくCiBO!

今日は久しぶりのSunday Market CiBO!
朝7時半に会場の出雲市役所前芝生広場につくと、ほかの出店者も次々と入場。遠くからも姿が見えるので、おはようございます!と大きな声をだすと元気になります。9時のスタート前には入口に長い行列ができるいつもの光景にわくわくしました。心配していたお天気も、薄曇りの空から時おり陽射しがとどくちょうどいい気候。初夏の風ふく爽やかな半日でした。

がんばって準備したお弁当、スコーン、チーズケーキ。おなじみの方やお久しぶりの方、初めての方、たくさんのお客さまに買っていただきました。ありがとうございました。

わたしもいろんなお店をめぐって、お財布が空っぽになるまで、たくさんお買い物をしました。

CiBOは、ふだんの食卓を楽しく、豊かなものにしてくれる、ヒントや出会いに満ち満ちています。メニューにあれこれ悩んだり、食材えらびや仕込み、準備は大変なのですが、こうやって終わると、あぁよかったなあと本当にいつも思います。またご一緒したいですね。

そして、仕込みから片付けまで、お手伝いいただいた友人ふたりに感謝です。ありがとうございました。

さて、来週は『笹巻きの会』。たくさん巻き巻きしますよ〜。

こんなに誰からも愛されるサクラって

木次の桜まつりも終わり、
満開の桜も花吹雪となり、
風に乗って舞っています。

桜の季節。開花してからは、カフェはおやすみなく営業しました。お天気もつづいて、連日たくさんの方にお越しいただき、ありがとうございました。
ランチの仕込みもケーキを焼くのも、毎日いっぱいいっぱいでしたが「おいしかったです!」を励みに、楽しく乗り切ることができました。
昨日は夕方、友人がゴールデンレトリバーのロイくんと来てくれて、一気に疲れが飛びました。
そして久しぶりの休日とした今日。午前中に片付けなどをすませて、花舞う木の下でお花見を。
切られた古木の中には小さな芽が出てまだ生きようとする力強さもみました。

今年もありがとうー。
また来年も同じ桜に出会えますように〜

桜咲く春の再会に

去年から懐かしい人が訪ねて来てくださることが続いてます。
今日はほんとうに思いがけず10年以上ぶりに、木次に来る前に柿木でやっていたお店”Aja”の時のお客様がファミリーできてくださいました。ご夫妻とも雰囲気がとても素敵なところは変わらず、変わったのは愛犬のラブラドール、カルビちゃんがわさびちゃんになったこと。

わさびちゃん、人懐っこいところはカルビちゃんとおんなじで、初めて会うのにぴょんぴょん喜んできてくれました。Ajaのデッキでも、カルビちゃんに遊んでもらったなー。
お店をしていて何よりうれしいのは、何年会わなくてもこうしてわざわざ訪ねてくださること。

今日は桜も咲いて、春休みでもあり、お客さまがとても多くて、みなさんお待たせしてしまい申し訳ない気持ちも抱えながら、連日の仕込みの疲れなどもあって……。でもそんな疲れともやもやが、全部吹っ飛ぶようなご褒美をいただいた気持ちです。

今日は、他にもママのお腹の中にいた男の子がすっかり大きくなってきて、訪ねてきてくれたりと、特別にうれしい日でした。
さ、明日から晴れ予報。桜もどんどん咲いてお花見日和が続きます。どうぞ、桜さく春の木次にいらしてくださいませ。

飯田奈央 椅子敷の会

3月12日。9日間にわたった小さなギャラリーでの「飯田奈央 椅子敷の会」が幕を閉じました。

奈央さんの作品は、彼女自身の真面目な性格の現れた鍛錬を重ねられた確かな手仕事で、長く愛着を持って使えるもの。デザインをつくり、染めから、織り、仕上げの工程まで、ひとりでつくりあげられた椅子敷は、とても貴重です。

さまざまなデザインが並んだ初日から、みなさんそれぞれお気に入りを見つけてくださり、またオーダーもたくさんいただき、奈央さんと驚いたり喜んだりしてきました。
遠方から、お仕事の合間に、たくさんの方にお出かけいただきました。そして、なにより、みなさんとても喜んで帰っていただいたのが、うれしかったです。

最終日には、全ての椅子敷がそれぞれ好まれた方の元に渡りました。なかなかこんな展示会ないなぁ、と盛況に終わってとてもうれしいです。会期中、いったい何食ランチをつくって何個ケーキを焼いたか思い返せないほど、カフェのご利用もありがとうございました。
ご依頼いただいたオーダー分もこれから奈央さんが頑張ってつくられますので、どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。

令和5年の味噌づくり

糀ではじまり、味噌で終わった1ヶ月。窓の外に雪を眺める日も、いつもの年より長かった気がします。

わけても、1月の終わり、24日から28日にかけては大雪となり、25日、そして26日27日は臨時休業しました。木次の街なかは20センチくらいだったでしょうか。奥にそして東にいくほどに積雪は多かったようです。奥出雲の三成で50センチ、竹崎は120センチ。お店の前を走る木次線も運休していました。車の通る音も、気配も消えて、なんて静かなんだろうと、手を休めながら思ったものです。糀づくりも終わりが見えてきたころでした。

そして1月31日。大寒波から続いた雪は、この日の晴天と突然の雨で、ぐんと減り、路面も見えるようになりました。緊張しながら1ヶ月続いた糀づくりは、合計58キロの糀を出し終えて終わりを迎えました。150キロ近いお味噌が仕込めるほどの量です。オリゼで糀づくりを始めて6年目。つくる量も倍になり、お味噌づくりに参加くださる方も増えてきました。満月が雲の間から見え隠れしていました。ほっとはしましたが、休むまもなく、味噌づくりの準備に入ります。

味噌づくりに使う大豆は2日前の夜から浸水します。お味噌づくり教室は2月3日から4日間。その間、カフェは貸切休業です。終わっては準備、終わっては準備の日々。教室に参加される方のきっかけや動機はさまざまです。
「子どもが味噌汁が大好きなので手づくりの味噌を食べさせたいと思って」
「ひとりでつくるより、いっしょにやったほうが楽しいから」
「日本の食文化を学んでみたくて」

味噌のつくり方そのものは、なにも難しいところなくシンプルです。材料は大豆、塩、糀の3つ。それぞれ量の加減はありますが、いっしょにまぜて容器にいれて寝かせておくだけ。あとは菌や酵母が仕事をしてくれます。だから、本当は教えることはなにもないようなものなので、やればできますよ、大丈夫ですよ、と背中を押してあげること。ごく初歩的な説明はしますが、意外と書かれていなかったり、言われていなかったりすることもあるようで、「はじめて聞きました」と驚かれることもあります。

味噌づくりは特別なことではありません。誰にでもできること。正解もありません。同じ材料、同じ調合で仕込んでも、仕上がりはまちまち。違っていても、どれも美味しいのです。味噌づくり教室をはじめて最初だったか2年目だったか、一年後にみんなで食べ比べの会を開いたことがあります。同じ日と場所でつくって、それぞれ持ち帰って一年たった味噌。違っていながら、どれも美味しくて、みんなで盛り上がったことを思い出します。

今年は4日間、20人以上がそれぞれの味噌を仕込みました。
最終日の2月6日には、一緒にオリゼのお味噌の仕込みもして、終了! 去年はかぶせに酒粕を使いましたが、今年は真昆布を敷いてみることにします。どうなりますか。1年後が楽しみです。

長かった。「しっかり覚えて来年はお家でやってみます!」と言ってもらえたときには、とても嬉しかったです。なるべく簡単に美味しくつくれる分量で、と思って案内してますが、大豆も糀も塩の加減もいくらでも調整可能です。ご自身のご家庭のお好みで、少しずつでもつくり続けていってもらえたらと思います。