令和7年の新米

オリゼの玄米ご飯。今週のランチから、新米でお出ししています。

いつもいただいているところは収穫が遅めなので、今月は吉賀町の〈かきのき村〉のお米です。いまや、お米確保は切実な問題ですが、たまたま「少しだけおわけできますよ」という告知をみて、早速連絡しました。実は実家の前にある田んぼを挟んだところのお家のもの。合鴨を田んぼに放ち、草取りをしてもらいながら育った無農薬米です。

圧力鍋で炊いてますので、もっちり柔らかくとっても美味しいです。今回分けていただいたのは20キロなので、このお米は今月だけになると思います。ぜひ、食べてみてください。

みなちゃん、この度はお声掛けいただきありがとうございます。来年は注文したいです!

4年目のティラミス食堂

出雲市大津のくるみ市に隣接した「パンと焼き菓子」。夏季休業中のそのお店のスペースを借りて、今年も『ティラミス食堂』を開かせていただきました。
今年の夏も嘘でしょうというほどの猛暑の日々。それでも夕暮れの風にほんの少しだけ秋の匂いが混じりはじめる頃。この小さな食堂を開くと、「夏の終わり」を感じます。

もう4年目になるこのお店は、毎年、板倉布左子さんとふたりで営む夏の恒例行事。
これが終わらないと、私たちの夏は締めくくれません。

「ティラミス」という言葉には、「私を元気づけて」「私を上に引き上げて」という意味があるのだそうです。
毎年、倒れそうになるほど仕込みをして臨むのですが――
つい弱音を吐きたくなる私を、布左子さんはいつもスパルタ気味に引っ張り上げてくれます。

彼女のつくるティラミスは、チョコチップが入っていてとてもおいしい。けれど、彼女自身は私にとって甘くない、“ティラミス的存在”そのものです。(もちろん褒めています!)

出会って十年。布左子さんと出会わなければ、きっと見られなかった景色をいくつも一緒に見ることができました。厨房で交わす何気ない会話の向こうに、いつも季節の移ろいがありました。
ほんとうに感謝しています。(ほんとに!)

歳の差があることを、時々思い出しては苦笑いしながらも、彼女と並んで台所に立つと、年齢なんてどうでもよくなります。

この制服は、みなさんからもとても好評でした。イベントのとき、「さみさんに似合うと思って」と布左子さんが選んでくれたもの。今回もたくさんの方に「素敵なワンピースですね♡」と声をかけていただき、写真も撮っていただきました。

この三日間でつくったものは――
おむすびが200個、みつ豆が60人分、スコーンが120個。
ケーキは5ホール、惣菜もいろいろ。
厨房の熱気と甘い香りが、まだ指先に残っています。

差し入れにいただいた、打吹公園団子のやさしい甘さに救われながら、「来年もまた頑張ろう」と思える自分がいます。せっかくなので、今年の『ティラミス食堂』の記憶を、写真とともにここにあげておこうと思います。

夏至の日のnight cafe

6月21日、オリゼ初の試み、夏至の日のNight cafe。思いの外、たくさんの方にお越しいただきました。ありがとうございます。
軽めの晩ごはんにと、「かき揚げ冷やしうどん」をお出ししましたが、ひとりテンパるくらいにはまあまあ手間取りまして、大変お待たせする事態にも、、、。
いつもは夕方までのカフェですが、夜の灯りの中のオリゼもいいなあと思いました。時々はこんなの続けていきたいです。
さて、写真は18日に塩漬けした南高梅です。今年は三重県産の4Lサイズもあろうかという超ビッグサイズ。大きすぎやしないかと心配でしたが、梅酢もたっぷり上がってきたので一安心。

一緒に赤紫蘇も仕入れてきたので、今年は土用干しまでスムーズにいけると良いなと思います。

5月5日の北三瓶

5月5日の北三瓶。田植えが終わったばかりの水面に、青空と新緑が映える心地よい日でありました。この日は、羊を飼い、ウールをつくって販売している「KASAGI」の牧場とアトリエの公開日で、カフェオリゼはおにぎりやスイーツを用意して出店しました。

深い谷に沿って集落がある山口というところで、谷川(伊佐川)は神戸川に合流し、日本海へ至ります。

地元の方が出しておられる豚丼を買いに別会場へ行くと、少し離れた橋のたもとに石祠が見えました。
「あの祠はなんと言われとりますかね」
会場の入口で整理をしておられた男性にたずねました。
「あぁーなんだったかのー、昔からずーっとあるもんだけどのぉー」

テイクアウトを待つ間、雑談した内容は思い出せず。2分もなかったと思いますが、早くお店に帰らなばとそこを後にして、歩きはじめたところ、うしろで大きな声が聞こえました。
「ありゃーなんちゅうーたかのー」
「××じゃなかった?スイジン?」。
振り向いて50mほども離れたところからこたえた。
「みくまりさんじゃないですか?」
「あぁーそうかもしれん。水の神さまだよー」

みくまりと呼んでおられたかどうかは再び確かめねばと思います。
山口という土地の名前、山は古代よりサヒメと称されていました。牛馬放牧と交易(いち)が富のひとつであった場所だったと想像します。
それにしても、水が美しい。きれいというだけでなくよい水であることは、なぜ羊をここで、ということと結びついています。

「羊毛をていねいに洗う」「日本の山が生み出す軟水で」。

織り方仕立て方でさまざまなものが生まれる、その工程を間近で見れる良い一日でした。
『暮らすこと』。住まいも食も衣も、同じところにあるのだとー。
今年もここでみなさんと一緒に過ごせた一日が本当にうれしかった。
みなさま、ありがとうございました。

 

 

令和7年の初糀

今朝、今年の初糀ができました。

毎年ですが、「よい糀ができたかしら?」と緊張の瞬間です。2018年から始めて8年目。年々つくる量が多くなって今年は60キロの糀を仕込む予定です。
1日2キロほどのお米を浸水して20時間後、ザルにあけます。蒸し器に移し、よい加減に蒸し上がったら種きりして切り返したり、糀蓋に盛ったり…。そうして出来上がってくるのは、浸水から3日後になります。

年が明けると、どうしても糀のことが気になって、今年は三ヶ日のうちから始めてしまいました。1日でも早く仕上げて、みなさんとお味噌づくりができますように。

お店は8日水曜日から営業をはじめます。ランチも数は少しですがご用意して。ただ、天気予報には雪ダルマがずらーっと並んでますので、ゆるく始める予定です。

「健康に気をつけて、この一年、元気にランチをお出しすること」

大きな目標ではありませんが、今年も変わらない目標でスタートします。本年もオリゼをよろしくお願いいたします。

晩秋の小雨ふる日のお食事会

暑く長かった夏、そして束の間訪れた短い秋。紅葉は例年より半月は遅く、染まったと思ったらすぐに散るのでした。庭のオトコヨウゾメだけは少しずつゆっくりと色をつけ楽しませてくれています。ここ数日雨がちの中で迎えた週末の土曜日、11月23日。今日はちょっと早い忘年会ということでご予約いただき、実家で使っているお膳でお出ししました。

ふだんは季節のお野菜など、植物性のものが中心ですが、ご希望でお肉やお魚のお料理も。

オリゼの定番・車麩のフライ、焼畑の赤かぶを柚子昆布和えにしたもの、三刀屋在来のホクホクとした里芋の練りゴマ和え、GOOD LIFE FARMのミックスサラダにプレコーチェ、ブロッコリーを使ったオムレツ、そしてふだんは使わないお肉やお魚も加え、15種類くらいの品をつくりました。めずらしい地元産のラフランスのワインコンポートには、夏にいただいたバニラビーンズも使ってます。
この時期は季節の野菜や果物がたくさん! 渋滞ともいえるほどで、あれこれ欲張ってたくさんつくりたくなります。

11月23日は勤労感謝の日。また「晴れの特異日」としても知られますが、今日は小雨が続くなか、ときおり雨脚も強くなる日でした。

ブルーベリーの記憶

夫が仕事でお世話になっている八川農園さんのブルーベリーを摘ませていただきました。
今年は雨が少なかったので甘味がのっているとのことです。

持ち帰った5キロ以上もあるブルーベリーをきれいにして冷凍したりジャムにしたり。
しばらくはスイーツにブルーベリーのケーキなど登場します!

そういえば、その昔、義姉がつくってくれたロールケーキ。生クリームにブルーベリーとブルーベリージャムが入っていて、とてもおいしかったな、と、思い出しました。
(いや、この記憶あってるのかな?)
もう少し涼しくなったらつくってみようと思います。